グレリン(ペプチドホルモン)
グレリン
分子量:3370.9
アミノ酸配列:1 GSSFLSPEHQRVQQRKESKKPPAKLQPR 28
ちょっと前から体はとてつもない伝達を細胞レベルでしていることが段々とわかってきています。
その中でもペプチドホルモンといわれる伝達物質がこの20年くらいでどんどん発見されてきています。
このグレリンもその1つで1999年に見つかったペプチドホルモンです。
どうしてこんなに発見が遅いのかということ、ペプチド、つまりアミノ酸が数十個つながった物質で、すぐに分解されてしまうので見つけることが困難だったのです。
グレリンに対応する病名は機能性ディスペプシアで、胃には異常がないのですが、お腹がすいてもたくさん食べることができない状態のことをいいます。 胃潰瘍や胃がんで胃を切除してしまうと、一度にたくさん食べることができなくなる状態とよく似ています。 胃を切除した方は通常3回の食事を5回から6回と少量づつ回数を増やして食事をします。 そうしないと、冷や汗をかいたり、吐いてしまいます。
グレリンは胃に限っては、胃の働きを高めます。胃をヒョウタンのようにしめて、食事をしたときに、胃下部に食事がいかないようにしてくれます。食事をやめると、少しずつ消化しつつ胃下部に流していく、そんな役割をします。このグレリンが働かないと、食事がいきなり胃下部へ流れて、胃を切除した人と同じ状態になり、冷や汗や吐気を起こしてたくさん食べられなくなります。
そんなグレリンを分泌してくれるのが漢方の六君子湯です。 合成薬ではアコファイドという薬もあります。しかしアコファイドは医療用医薬品のため、病院にいかないと飲めません。 さらに胃カメラをのんで異常がないことが確認されなければ処方されない薬なので、かなりハードルが高い医薬品です。 その点六君子湯は市販で販売している医薬品なので、薬局にて購入できます。