低体温について
低体温とは
通常人間の体温は36.5度付近ですが、低体温というのは35度台しか熱産生できないことをいいます。
最近増えてきた感じがあります。
臨床で解熱剤が処方されるときは、私は平熱を必ず確認します。
というのは処方には38.5度以上とか一定でしか頓服時の体温が記載されていないからです。 低体温症の方からすると、35.5度の方が3度も上昇すると、動けなくなります。 36.5度の方が、39.5度と同じ状態になるからです。 ですから低体温症だと確認出来たら、処方指示どおりでなくても、体がだるく感じるなど起これば飲んでもらって大丈夫だとお伝えしています。
体温と免疫の関係
体温と免疫は関係があるのでしょうか? あります。 体温が1度あがると免疫力が30%あがるといわれています。
ですから風邪などウィルス感染症になると、発熱して免疫力を上げてウィルスをやっつけるのです。
発熱したあとすっきりするのは、ウィルスもやっつけるけど、体が掃除されるようなものだからです。
では逆に体温が1度落ちると、どうなるか? 免疫力は下がります。
風邪をひきやすかったり、口内炎ができやすい、手足が冷える
カンジダ症にかかりやすくなる、などの症状が起こります。
あまり知られていませんが、今から50年前の日本人の平熱は37度だったのです。 たった50年で日本人の平熱は0.6度くらい低下してしまいました。
私が相談を受けた低体温症の方は、非結核性肺炎だといっていました。
非結核性?私ははじめて聞いた肺炎だったので、ただの肺炎でもなく、
結核でもない肺炎。 どうも日和見感染症の肺炎だとわかりました。
そこで平熱を聞くと、35.0度! 初体験です。 1.5度も低い。
その方はなんで平熱を聞かれたのか驚いていましたが、免疫力と体温の話をしたら、妙に納得していたので心当たりがあったのでしょう。
まあ考えてみたら、肺なんて一日中空気に晒されているわけで、雑菌、ウィルス、カビ、酵母とかたくさん飛んでいるんです。 それが出たり入ったりしているのです。 免疫が弱ってきたら、空気の通り道がまずやられますよね。
この体験から、人の免疫力はすごいな!と感動しました。 私が意識しないところで、私の命令もなく、当たり前のように免疫力は働いていてくれて、ウィルスやかびどもが増殖しないように守ってくれているなんて考えると嬉しくなりました。
ではどうやったら平熱を上げることができるのか? そういった素材が開発できたらいいなと思い、平熱上昇素材を開発することがテーマになりました。
体温を上げる方法
基礎代謝を上げることです。 運動をして筋肉をつけることが基本です。
あとは食べ物には体を温めたりする食材、冷やしたりする食材がありますので、意識的にとることです。
以上は通常の塩分を摂取している方です。
高血圧予防、または塩は体に悪いからと減塩をされている方はまず、
減塩をやめることです。
それだけで体温は戻ります。
(すでに高血圧、腎不全で病院に通院されており、ドクターから減塩を指導されている方はドクターに従ってください。)
塩は体にとって必須な成分です。 年々熱中症が増えているのは、この減塩が原因ではないかと思えてなりません。
熱中症が増えてきたら、塩飴がよく売れるからです。 真夏に炎天下の屋外で作業される方は必ず塩を携行していますから間違いないでしょう。
サプリメント素材としては、今は生姜がいいかなと考えています。 日本人なら誰でも知っているし、よく研究されていますし。
生姜は生姜でも、赤肉乾姜がいいと思っています。
赤肉乾姜は生姜を蒸したものです。 高麗人参と紅参と同じ関係です。
成分のショウガオールがどーんと増えるんですね。
子のショウガオールはおそらく代謝をあげることが期待できますが、そこまでの調査はできていません。 ぜひ低体温症の方でモニター試験したいものです。