蝉退(せんたい)セミの抜け殻 (番外編)
蝉退(せんたい)セミの抜け殻
どうも気になったし、漢方でも使っているので取り上げました。 今回は植物ではなく昆虫です。
これはアブラゼミの幼虫の抜け殻です。 5年間も土の中で木の根っこの汁を吸って生きてきてやっと地上に出て
空を飛んで2週間で死んでしまうこの蝉の一生。 考えてみたらなんて奥深い一生なんでしょう。
成分: 不明
効能効果: 上顎神経節伝達抑制(目の下、頬、上唇、上あごの口腔内の知覚の神経)これは実に複雑でありますが、三又神経痛的な顔や頬、あごなどで起こる神経痛を和らげるという効果があるようです。 すごいですね。神経痛を和らげるとは! あとは骨格筋弛緩作用、鎮静作用があります。 また歴史的には解熱、鎮静に使用されてきました。 また蕁麻疹などの皮膚疾患にも効果があり、咽頭炎、結膜炎にも消炎作用が確認されています。
合成薬なら、ミオナール(筋弛緩作用)カロナール(解熱)、ソラナックス(鎮静)メキタジン(蕁麻疹)、トランサミン(抗炎症)の合剤となりとんでもない薬です。
漢方にも使用されています。処方名は消風散(しょうふうさん)といいます。
効能効果:かゆみが強くて分泌物が多く、時に局所の熱感があるものの次の諸症状:湿疹、皮膚炎、じんましん、水虫、あせも
じくじくタイプの皮膚疾患に効果が期待できます。
植物ではないですが、蝉退をみていてちょっと書きたくなっちゃいました。
撮影場所 愛知県知多郡阿久比町