論語と算盤(渋沢栄一先生著)
論語と算盤(そろばん)
私は書籍は結構好きで、何が好きがと聞かれて、うなってしまい、本じゃないのと突っ込まれるほど自然にいつも手元になんらかの書籍がある環境で生きています。
特に印象に残った書籍を紹介していきたいと思います。
私が今一番尊敬しているのは渋沢栄一先生です。ひっそりこっそり尊敬していましたが、今度一万円になってしまいますね。 ご存知の方も多いでしょうが、江戸時代から明治、大正、昭和と日本の基盤を作られた方です。江戸時代に留学していなかったら確実に明治維新に巻き込まれ死んでいたでしょう。
この本はお金を稼ぐことと倫理は成り立たないと昔から言われていますが、そうではないと倫理感をもってお金を稼ぐことができるし、それが大切であるという本です。
では読書感想文を書きます。
なんか小学校の宿題みたいだね。
ビジネスには智(道理を知ること)情(人間の心の働き、心)意(物事に秘められてる内容)が大切でコントロールする意識が大切であるそうです。
実に哲学的です。 現代的にいうならEQとIQを理解してバランスをとるということでしょうね。
孔子からの引用もされていました。
「まっとうな生き方によって得られるならばどんな賤しい仕事についても金儲けせよ。 しかしまっとうでない手段をとるくらいならむしろ貧賤(貧乏で身分が低いこと)でいなさい」 まさにこれは倫理的です。人をだましたりしてお金を儲けるなということです。 ごまかしやインチキ、詐欺なんてご法度です。
高い道徳を持った人間は自分が立ちたいと思ったらまず他人を立たせてやり、自分が手に入れたいと思ったらまず人に得させてやる。
「金銭に罪はない。論語と算盤は本来は一致すべきものである。 道徳と経済は調和が必要である」
「道徳を身に着け智慧を磨き世の中のためになる貢献ができるのが真の人と認められる。つまり動物の中で最も進歩した証としての能力を持つ者だけが人の真価を持っている。」
相当にレベルの高いことをおっしゃっているなと感じました。まだ感じることしかできませんので私はこれから精進です。
「魚の干物を売っている市場にいる人間は臭いになれてしまって自分がいかに臭いかが染みついているのかわからない。」
この感覚はとてもよく理解できます。悪い意味で慣れてしまい、世間の常識から乖離していくことを表現していると思います。
「成功、失敗は体に残ったカスです。天地の道理を大切に生きることだ!」
成功と失敗を併記して、さらに成功も失敗もカスであると断言するなんて、眼からうろこが何枚も剥がれました。
実に哲学的であり倫理的です。 倫理だけではだめで、また経済だけでもだめ。両方を満たす必要があると説いています。
ボランティアで学校に行けない人を助けることはいいことですが、ボランティアのためお金がいつもない状態。これではだめだということです。 しかしお金がないやつはくるなという塾を経営してたくさんお金を儲けているだけの経営もだめということでしょう。
渋沢先生は世間では成り立たないこの両軸を成り立たせて、明治から昭和にかけてなんと500社も会社を設立したのです。 先見の明もすごいですが、その発想力、活動力はすさまじいものです。
私も起業家の端くれですから、すこしでも渋沢先生についていきたいと思う今日この頃でございます。
といっても私の両親を一番尊敬しています。 それは時代をよみ、店を経営していたからです。高級なイメージのすし店でさらに出前を中心に営業をしていたのはすばらしい。更に宴会、カラオケ、カラオケ教室まで開催、父は釣りが趣味で水槽まで用意し、クルマエビ、カレイなどを水槽で飼育しながら生きたエビとかを提供していました。 これは好きな人にはたまらないサービスだったと思います。 その血を受け継ぐ私は活動エリアは異なりますが、頑張っていきます。