パーキンソンの法則
パーキンソンの法則
この法則を初めて知った時にはマジかと思いましたが、実に的を得た法則だなあと思いました。
大組織ほど起こりやすく、特に役所で日常的に起こります。というより役人を観察していて発見された法則です。 一人一人は悪意があるわけではないですが、組織全体で俯瞰すると生き物のように活動し始めます。
第1法則 仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する
第2法則 支出の額は、収入の額に達するまで膨張する
第1の法則はいつもぎりぎりになってしまう人の考え方です。 私が勤めていた会社では、注文書がきてから、納期を確定して、その納期から逆算していつから生産すれば納期に間に合うかと考えるのです。
いつも不思議に思いましたが、パーキンソンの法則で説明つきます。
第2の法則は収入が増えても支出が増えてしまい、お金がたまらない人が相当します。 お金の扱いでは3種類に分類されます。
A 収入>支出の人 B 収入=支出の人 C 収入<支出の人
Aの人はお金はどんどんたまっていくでしょう。
Bの人は宵越しの銭はもたねえの人。 貯金ゼロ。
Cの人は借金だらけになる人。
個人であればこうなりますが、企業となると、事情はやや違います。 企業はつねに投資をしていく必要があるからです。 設備投資、人財投資などにお金を使う必要があります。
これをAの会社は自己資金で投資していく会社となります。
Bの会社は配当や給料にすべて使ってしまうので、トラブルがあると即効倒産になりやすいです。
この時に銀行から借り入れることができるのかというと無理です。
銀行は晴れた時に傘を貸して、雨が降ったら傘を取り上げるのが仕事だからです。
リスクから考えるとそうでしょう。
Bの会社は少しでもいいので銀行から借金をして前例を作っておくことが必要です。
Cの会社は投資に使っていればいいですが、消費に使っていたらアウトです。借金の内容が重要です。
話はややそれましたが、この法則の私の理解は「一人でやっていたことを最終的に7人でやること」です。
恐ろしい程の人件費の増加になります。 役人はビジネスではないのでコストの概念はありません。 いわばお金を使うことが仕事だからです。地方の役所は高齢化で人口はへり、税金が集まらず、でも役所の人員は増えていくということが起こってきます。 そうなれば役所は破綻していくことになります。この時にようやくリストラを行うことなります。
ビジネスの世界では固定費はできるだけさげて仕事の結果をみて効率がいいのか悪いのか判断します。
そうでなければ会社は倒産しますので。
普通のコンサルがいうことは一つ。 固定費を下げて、販売価格を上げてください。利益が増えます。
お客さんがうまい、はやい、やすいを求めて生活しているのに、まずい、おそい、たかいでは売上は落ちてしまい、会社が成り立ちません。ですからリストラを実行して、必要な投資をして組織のスリム化を行うわけです。
しかしこのビジネスの世界で、コストカットすればいいのかということが言われているのが企業の社会責任とか、SDG’sといわれているものです。これは企業から見たらコストですからできるだけ払いたくないですが、現代の流れから企業の社会的責任を果たしていると、企業イメージが上昇し、最終的に企業価値があがります。企業価値が上がれば、上場企業であれば株価に影響を与えます。
今後はこの部分がお互いに融合していく社会になっていくと思われます。 ビジネスでは社会的責任をはたすことが求められ、役所ではビジネス的な対応を求められる。
役所ではお金を使うだけではなくて、税金以外でお金を稼ぐことをしていくことが必要になり、さらに、人件費を適正にしていくことが求められるでしょう。 一人でできる仕事は一人でするのです。
こんな研究をして法則まで導き出してしまうなんてすごいです。パーキンソンさんは!
初めてこの法則を知った時には目が覚めました。