命の停車場(映画)
命の停車場(映画)
吉永小百合さんの主演の映画。どうしても医療関係の映画となると見てしまいます。
この映画をみていて、「ナラティブベイスドメディスン」(患者さんの物語と対話に元ずく医療の意)を思い出しました。 手術や薬だけが治療ではない。 患者さんの状況をしっかり聞くだけでも治療になるという考え方です。
また安楽死についても課題をぶつけています。海外では多くの国では認められているが、日本ではいまだに犯罪となります。殺人です。
それはいまだに医学会では生は勝利、死は敗北という考えが染みついているからでしょう。 しかしこの考え方はあくまでも医学会からの見方にすぎません。
患者さんからの見方ではありません。患者さんからみたら死んだら楽なことも多々あります。
抗がん剤を投与しまくって、毛がぬけて、食事もできず、吐きまくり苦しむことより、死を受け入れて最後後悔のないように全うするという選択肢もありでしょう。
ゆっくり自殺していくのは病気とされます。 たばこによる肺がんからの死。 お酒の飲みすぎによる肝硬変による病気への死などなど。
自殺は首吊り、飛び込み自殺、手首を切るなどなど、数分から数時間で死に至るのは自殺です。
自殺できる人はいいですが、寝たきりになって死ぬこともできない患者さんが、苦しんでいるのに、この状態から早く解放されたいということで医師に殺してくれというのは殺人になります。
これは尊厳死といって患者さんの意思の確認があればできるようにすべきなんでしょう。 患者さんの意思が確認できない場合は家族の同意でできるとか。
現代医療は命とはいったい誰のものなのでしょう?
という素朴な疑問を彷彿させる素晴らしい映画でした。
今後国際レベルまで医学が変わっていくことを心より願います。