エピベルベリン
エピベルベリン
CAS: 6873-09-2
【エピベルベリン】
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エピベルベリン(epiberberine)は構造が類似したイソキノリン系アルカロイドで、しばしば同じ植物中に共存しています。
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**Coptis chinensis(黄連)**は特にエピベルベリンの研究が多く、代謝や糖尿病関連作用でも注目されています。
エピベルベリンの主な薬理作用
① 抗糖尿病・血糖降下作用
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AMPK活性化を介して、糖代謝を改善。
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インスリン感受性を改善し、2型糖尿病の進行を抑制。
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肝臓での糖新生を抑える。
👉 ベルベリンと類似の作用を持ちつつ、より強力とする報告もあります。
② 抗酸化・抗炎症作用
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NF-κBシグナル抑制により炎症性サイトカイン(IL-6, TNF-αなど)の産生を抑制。
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酸化ストレスを軽減し、細胞損傷を予防。
③ 心血管保護作用
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血管内皮機能の改善や、血圧の調節作用が報告されている。
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LDL酸化抑制による動脈硬化予防効果も指摘。
④ 神経保護作用
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アルツハイマー病モデルで、アミロイドβの毒性を軽減。
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ミトコンドリア機能を保護し、神経細胞死を抑制。
⑤ 抗腫瘍作用(in vitro)
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一部のがん細胞に対してアポトーシス誘導作用を示す研究もあります(まだ基礎段階)。
⑥ 腸内フローラの改善
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腸内環境を整え、短鎖脂肪酸の産生を促進。
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糖代謝や脂質代謝に間接的に良い影響を及ぼす可能性。