無駄とは何か
無駄とは何か
そんなことしても無駄だ。 無駄使い、無駄仕事、時間の無駄、限りなく言葉がでてきます。
無駄は辞書によれば役に立たないこと、余計な事、効果がないこととされています。
無駄のことわざもたくさんあります。
焼け石に水、犬に論語、馬の耳に念仏、捕らぬ狸の皮算用、骨折り損のくたびれ儲けなどなどたくさんあります。
私も無駄な時間を使うと本当に疲れます。
私は出かけるときは2つ以上の用事で出かけます。 1つだけだとよほど強いニーズがないと出かけません。
元来なまけものなんでしょうね。 親から日曜日に遅くまで寝ていると、「なまくら」と言われたものです。
このなまくらというのはもともと刃の切れ味が悪いことをいい、そこから不精でだらしがないという意味になったそうです。 なんと京ことばだそうです。
このだらしというのはしだらを転倒した言葉であり、動作や態度がしっかりしていること、きちんとしていることを意味します。
無駄には時間の無駄、手間の無駄、お金の無駄などたくさんのカテゴリーにありますが効率を常に求めていたのでしょう。
では私が病気だったら、朝遅くまで寝ていたら「なまくら」と言われるでしょうか? いわれませんね。
病気は寝て治すことが必要だからです。 これは治療行為ですから。
睡眠が体に与える影響は心身の休息と回復、記憶の再構築、成長ホルモンが分泌されて傷の治癒や新陳代謝が促進されます。 まさに病気の時は寝ることが仕事ですね。
何が言いたいのかというと、無駄というのはある状態であるときにニーズを満たしていないと判断されるときに無駄といわれるわけです。 私が遅くまで寝ているのも私は休息として寝ていますが、親からしたら、仕事をさせたいわけです。
ことわざに反論してみます。
●焼け石に水
これがサウナであれば無駄ではありません。
●犬に論語、馬の耳に念仏
反論の余地なしです。
●とらぬ狸の皮算用
プランニングだけで実践しない空想家を戒めているのでしょう
●骨折り損のくたびれ儲け
エジソンが電球を発明するのに材質を6000種類もテストしたといいますが、エジソンは5999種類のテストを無駄だと言っていません。 うまくいかなかったという経験があるだけだといったそうです。
ちなみに最後に行き着いたのは日本の竹だったそうです。 これは事をやり抜くためのエール的なことわざではないかと思うようになりました。その研究を途中でやめたら骨折り損のくたびれ儲けになるぞ!みたいな。
今日本の大学はこの無駄の排除を強固に行っているように見えます。 研究ほど世間でいう無駄をしなければ発明や発見はないと思うのですが。 ここにビジネス感覚をもってくるのは私はやや疑問を感じます。
反論する余地がないものもありますが、無駄というのは見方を変えると無駄ではない場合が多々あります。
今一度私も自分が考えている無駄というのは本当に無駄なんだろうか、必要なことなのではないだろうかと考えてみます。