文献紹介　コーンシルクエキスパウダー

コーンシルクエキスパウダーが腎臓に効果があると昔から言われていましたが本当ですよ。

腎臓は回復します。

Wistar ラットにおけるジクロフェナク誘発腎毒性に対する コーンシルクエキスパウダー の代謝物プロファイリングと腎保護能。

ACS omega. 2022 Oct 18;7(41);36519-36534. doi: 10.1021/acsomega.2c04396.

　十分な科学的根拠がないことから、伝統的・民族的に腎機能障害を含む様々な疾患に用いられているコーンシルク の抽出物の腎保護能に関する分析的検討を行うこととした。

　本研究では、Zea mays L.のメタノールシルクエキスの植物化学的分析について調査し、マウスモデルを用いて腎保護能を実証するために実施された。

　高速薄層クロマトグラフィー（HPTLC）分析を行い、ナリンゲニンをマーカーとしてメタノールコーンシルクエキス（ZME）の標準化を行った。また、ZMEの代謝物プロファイリングをモノリスキャピラリーシリカベースC18カラムを用いた超高速液体クロマトグラフィー質量分析法（UPLC-MS）により行い、生理活性物質の同定と同定したマーカーの確認を行った。さらに、急性毒性試験として、WistarラットにZMEを単回投与（2000 mg/kg ）し、経口投与した。

　また，Wistarラットにジクロフェナク（DC）（50 mg/kg,  i.p.）を単回投与し，腎毒性を誘発させた。

　さらに、腎臓、肝臓、抗酸化、炎症、アポトーシス生化学マーカー、病理組織学的および免疫組織化学的変化（カスパーゼ-3および還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸（NADPH）酸化酵素-4（NOX-4））を評価した。HPTLCおよびUPLC-MSによる植物化学分析により、ナリンゲニン、バニリン酸、フェルラ酸、没食子酸（GA）、エラグ酸、ケルセチン、モリン、および複数の薬理特性を示す他の生物活性成分の存在が明らかにされた。

　ZMEの急性毒性試験では、2000mg/kgの用量で14日間の毒性試験のすべてを通じて、死亡率や毒性の臨床的徴候は認められなかった。また、DCの投与は、腎臓の生化学的パラメータの有意な上昇（P < 0.001）を引き起こし、さらに酸化的、炎症的、およびアポトーシスストレスを引き起こした。さらに、DCは、病理組織学的および免疫組織化学的な変化も引き起こした。

　ZMEの前処理により、中用量および高用量で生化学的マーカーの上昇は著しく減少し、病理組織学的および免疫組織化学的損傷も改善し、α-ケトアナログと同程度の結果を示した。本研究は、ZMEの腎保護能を結論づけることにより、コーンシルクが様々な腎臓および関連する障害を緩和するという伝統的な主張を検証するものである。ZMEの腎保護活性は、存在する植物性構成成分に起因し、強力な復元抗酸化剤として作用し、ラットの炎症およびアポトーシス細胞障害を防止する。従って、腎毒性の管理における有望な可能性を持っています。

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