サルササポゲニン

サルササポゲニン

 

サルサパリラ (Sarsaparilla)から見つかったステロイド物質です。

サルサパリラは痛風、リウマチ、解熱剤として利用されてきています。 漢方ではハナスゲ、生薬名は知母(ちも)に含まれています。

以前「養陰清肺」という咳止めシロップがありましたが、このシロップ知母が入っていました。どうして知母が入っているのかよくわかりませんでしたが、ステロイドが入っているから、強い抗炎症作用があったからなのですね。

 

身近な例ではいろんな植物に含まれますが、アスパラガスにサルササポゲニンが含まれるので、毎日食べると効果が期待できます。

 

 

   【サルササポゲニン】

サルサポゲニン

 

 

文献情報

知母 の総サポニンの血中に吸収される主要な活性成分であるサルササポゲニンは、病理学的解糖を阻害する PKM2 をダウンレギュレートすることにより、関節リウマチ線維芽細胞様滑膜細胞の増殖と浸潤を減衰させます。

Phytotherapy research : PTR. 2023 Jan 11; doi: 10.1002/ptr.7712.

関節リウマチ(RA)の線維芽細胞様滑膜細胞(FLS)における解糖の増加は、初期段階の疾患発症に寄与するだけでなく、FLSの持続的な増殖につながる。PKM2が解糖やアポトーシスに重要であることから、PKM2は関節リウマチにおける治療および創薬のターゲットになりうると考えられている。ステロイドサポニンの一種であるTotal Saponins of anemarrhena(TSA)は、Anemarrhena asphodeloides Bge.(知母)を起源とする。本研究では、200 mg/kgのTSAがAAラットの炎症とRAの病理学的特徴を有意に緩和し、滑膜の過形成を抑制することを確認した。また、UPLC/Q Exactive MS試験により、TSAの血中に吸収される主要有効成分がサルササポゲニン(SA)であることを確認した。そして、TNF-α誘導MH7Aを用い、20μMのサルササポゲニンがPKM2四量体の活性とグルコースの取り込みを阻害することにより、糖化を効果的に抑制することができるという結論を得ることができた。さらに、20μMのサルササポゲニンは、PKM2のリン酸化を抑制することにより、FLSの増殖、遊走、浸潤、サイトカイン放出を抑制し、FLSの成長サイクルを阻害し、FLSのアポトーシスを誘導できることがわかった。最後に、PKM2の強力な阻害剤であるIn-1を用いて、上記の結果を逆検証した。以上のことから、サルササポゲニンは、PKM2四量体の活性を低下させ、PKM2のリン酸化を抑制することにより、病的な解糖を抑制し、アポトーシスを誘導し、RA FLSの増殖と浸潤を抑制することが明らかになった。

 

この文献は2023年1月の文献です。知母のサルササポゲニンがリウマチに効果があると最新の研究で判明しています。

 

 

 

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