気圧性歯痛

気圧性歯痛

 

気圧性頭痛は臨床ではよく見かけますが、気圧性歯痛はあまり見かけないですねえ。

 

 

気圧歯痛(きあつしつう)**は、気圧の変化によって歯やその周囲に痛みを感じる現象です。特に飛行機での上昇や下降、登山、潜水など、急激な気圧変化がある状況で発生しやすいです。この現象は、歯に何らかの問題がある人に多く見られますが、健康な人にも発生することがあります。

 

〇気圧歯痛のメカニズム

気圧歯痛の原因は、歯の内部の空気圧が外部の気圧とバランスを崩すことで生じます。歯の中には神経や血管がある「歯髄」という組織があり、これが外部の気圧変化に敏感に反応します。次のようなメカニズムが考えられます。

 

 歯の中に空気が閉じ込められている場合:虫歯や詰め物が不完全であると、歯の内部や根の周囲に空気が取り込まれることがあります。この空気が気圧の変化により膨張や収縮を起こし、歯髄を圧迫して痛みを引き起こします。

 気圧の急激な変化:例えば飛行機が急上昇または下降する際、外部の気圧が急に変わり、歯の内部の気圧との不均衡が発生します。このため、気圧差による痛みが生じます。

 

〇どんな人に発生しやすいか

気圧歯痛は、特定の口腔の状態にある人に特に起こりやすいです。

虫歯や詰め物がある人:虫歯や詰め物が不完全な場合、歯の中に微細な空洞ができることがあり、これが気圧の変化に反応します。

歯周病や歯根に問題がある人:歯の根や歯周組織に炎症がある場合、気圧の変化によってこれらの組織が刺激され、痛みが発生することがあります。

飛行機の乗客やダイバー:飛行機に頻繁に乗る人やスキューバダイビングをする人は、気圧の急激な変化を頻繁に経験するため、気圧歯痛が起こりやすいです。

 

〇治療方法

気圧歯痛の治療は、根本的な原因を取り除くことが重要です。

歯科治療:まずは、歯に問題がある場合(虫歯、詰め物の不具合、歯周病など)、それを修正することが最優先です。虫歯の治療や詰め物のやり直し、歯根の治療を行うことで気圧の変化に対する敏感さが軽減されます。

痛みの緩和:飛行機の搭乗前やダイビング前に鎮痛剤を服用することも一時的な対処法になります。

 

完全に歯科領域ですよね。

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