ジヒドロミリセチン/モンモリロナイト挿入化合物はDSS誘発性大腸炎を軽減する：腸上皮バリア、NLRP3インフラマソーム経路および腸内細菌叢の役割

International journal of pharmaceutics. 2024 Dec 31;670;125155. doi: 10.1016/j.ijpharm.2024.125155.

藤茶に含まれる主要な活性化合物であるジヒドロミリセチン（DHM）は、抗炎症作用や抗酸化作用など様々な薬理作用を有し、生物学的安全性も高い。

しかし、その経口投与は依然として大きな課題である。 ベントナイトの主成分であるモンモリロナイト(MMT)は、消化器疾患の臨床治療において一般的に使用されている薬剤であり、そのインターカレーション機能により優れた薬物キャリアとして機能する。

本研究では、回転蒸発法と組み合わせた溶液インターカレーション法により、ジヒドロミリセチン（DHM）をMMTの層間にインターカレートし、マウスの潰瘍性大腸炎の治療に使用した。 SEM、XRD、FTIR分析により、ジヒドロミリセチン（DHM）/MMTインターカレーション化合物の合成に成功したことを確認した。

In vitro研究では、ジヒドロミリセチン（DHM）/MMTが細胞内の活性酸素を除去し、炎症遺伝子IL-1β、IL-6、TNF-αを抑制することが示された。

さらに、ジヒドロミリセチン（DHM）/MMTは潰瘍性大腸炎（UC）マウスにおいて顕著な治療効果を示し、腸粘膜を著しく回復させた。

重要なことは、ジヒドロミリセチン（DHM）/MMTの治療メカニズムがNLRP3シグナル伝達経路の阻害と密接に関連していることである。

さらに、この戦略は、プロバイオティクスを増加させ、有害な細菌を抑制することによって腸内細菌叢を調節し、それによって腸の恒常性を維持した。 結論として、ジヒドロミリセチン（DHM）/MMTはUC治療の有望な戦略である。