桐箪笥
桐箪笥
桐。 この植物ほど日本人に活用された植物はいないでしょうねえ。
女の子とが生まれたら、桐を植えていました。 今そんなことしている家はまずないと思いますが。
私が住んでいるところは田舎なので、ところどころ桐が生えています。まあ成長が早い早い。 あっという間に5メートルくらい成長してしまう。
理由はお嫁に行くときに桐箪笥を持たせるためです。
今では植える場所もないし、加工してくれる人もいません。 以前は木を切る木こりさん、材木屋さん、加工屋さんとネットワーク化していたのでしょう。
代金も本当に少なく、むしろお嫁さんに対してのお祝いの気持ちで職人さんたちが心を込めて作ってくれたのでしょう。
商品としては作ってくれた方々の顔が見えるというのはマーケティング的にもすばらしいです。
今は家具屋にいき、桐たんすを買うだけです。いいのか悪いのかシンプルです。
気持ちを込めてお祝いとして作ってくれた桐箪笥を捨てる時に箪笥を作ってくれた職人さんの顔が浮かんでしまい、なかなか捨てられてないですが、買ってきた桐箪笥はすぐ捨てられるでしょうね。 何も思いがありません。
ではどうして桐箪笥なのか?
それは材木としては軽い、空洞が多く、防湿効果、ダニやノミがきらうパウロニン、セサミンあり、さらに抗菌作用もあるからです。 材木自体がタンニンが多く、腐食にも強いです。あとは燃えにくいです。すごいですね。桐。
日本人は経験で高温多湿の日本での衣類での保存に対して知っていたのでしょう。
ナナカマドもそうです。 今はかまどで調理している人はまずいないでしょうが、どの木がすぐ火が付くか、長く火が持つのかを知っていたんですね。
さすが神武天皇が即位してから2681年も続く日本国。 日本人に生まれてよかったです。