映画 百花
映画 百花
医療系の映画となるとついつい見てしまう和多志です。 アルツハイマーを発症していくお母さんを面倒見る息子さんの話でした。
依存性の高いお母さんを面倒見ていくんだけど、ある意味冷静であり、第三者的んであり、なんなんだろうと思っていたが、だんだん見ていくうちにああ、そういうことかと。
アルツハイマーは、ヘルペスウィルスが壊れている血液脳関門を突破して脳がヘルペスウィルスに感染して行くことで起こるわけですが、その少しずつ犯されていく過程で行動に異常が起こるところが、実にリアルに表現をされていました。短期記憶の消失、何回も同じことを繰り返す。何回も同じものを買ってしまう。幻想や妄想にとりつかれ叫び出す。これでは日常生活はとても送れない。冷静な判断もできないです。
私の母も認知症であったが。まず、騒ぎ出したのはお金がなくなった。財布がないということで、混乱をしていたのを思い出す。父が死んでからは死んでいないように父を呼んだりしていました。
人は執着しているものを一番、最初に気になるのかなあと思う。このあたりの表現が実にリアルで。ノンフィクションではないかと思うほどでありました。顔の表情から。視線の先の瞳の動き。リアルすぎて怖いぐらいだった。でもあれだけ辛い思いをした息子なのに、面倒みるなんて本当に優しい人なんだなと思う。
これが自分だったら多分切り捨ててるし、相手にしないだろう思う。そこが唯一の親子との愛情で繋がっていたんだろうな。実に心を揺さぶられる映画でありました。
また病気というのはまあなりたいものではないけども、病気によって気づかされることが多くあり、感動したり、後悔したり。魂が揺さぶられたりするきっかけになるかと思います。
病気をいかにとらえるのか病気を悪と捉えれば。運が悪い、恨みつらみばかりを言ってしまいますが。病気を気付きのきっかけと考えれば。病気ほどありがたいものは無いかと思います。そんな気づきが得られる映画でした。