千金方
千金方
「千金方」とは、唐時代に編纂された医学書の一つで、主に漢方薬に関する治療法や処方が記されている書物のことを指します。また、後にはこの書物に記載された治療法や処方を意味する一般的な用語としても使用されるようになりました。千金方は、東晋時代の医学家である孫思邈によって編纂されたとされています。
孫思邈(そんしばく)は581年に生まれ、682年に亡くなったため、千金方が編纂されたのは7世紀初めのこととされています。 101歳で死んだとなると相当の長寿ですね。当時としては。
そのなかで気になる点だけ列挙します。
食後は寝るな
「食後は寝るな」とは、「食事をした後すぐに寝ることは避けるべきである」という意味です。食事をした後、すぐに寝ることで、消化不良や胃もたれを引き起こす可能性があると考えられています。また、睡眠中に体の代謝が低下するため、食事を摂取した直後に寝ると、消化に必要なエネルギーが不足し、体に悪影響を与えることがあるとされています。そのため、食事をした後は、少なくとも30分以上は身体を動かしたり、軽い散歩をするなどして、消化を促すようにすることが大切です。
昼寝はするな
「昼寝はするな」とは、「昼間に寝ることは避けるべきである」という意味です。孫思邈は、昼寝によって夜の睡眠の質が悪くなり、健康に悪影響を与える可能性があると考えていました。また、昼寝をすることで、気力が減退して仕事や勉強の効率が悪くなるという観点からも、昼寝は避けるべきであると述べています。ただし、疲れがたまっている場合や、睡眠不足の場合は、適度な昼寝をすることが健康に良いこともあります。それでも、あまり長時間の昼寝や、夜更かしをして昼間に睡眠をとる習慣は、健康に悪影響を与えることがあるため、適度な睡眠を心がけることが大切です。
現代では昼寝は30分以内とされています。
過信は禁物
「道を楽しむ」とは、「健康に生きることを楽しむ」という意味です。孫思邈が著した医書「千金方」には、病気を予防するための健康法が記されていますが、それだけでなく、人生を楽しむための心得も記されています。「千金方」によれば、道を楽しむためには、まず心身のバランスを保ち、適度な運動を行い、食事に気をつけ、良質な睡眠をとることが大切です。また、自然と調和した生活を送り、ストレスを溜め込まないことも重要です。道を楽しむことで、健康で豊かな人生を送ることができるとされています。