人はどうして欠けているところに目が行くのか
人はどうして欠けているところに目が行くのか
1. 生存に関わる本能
人間の脳は進化の過程で、危険や異常を即座に察知する能力が求められてきました。欠けている部分や異常な部分は、かつては環境の危険や異変を示すサインだったため、それに敏感になることで生存率が高まったのです。その結果、現代においても「欠けている部分」「変わったところ」を即座に探し出す習性が備わっています。
2. 完璧性への欲求
人は一般に「整った状態」や「完全な状態」を心地よいと感じるため、どこかに欠けや歪みがあると違和感を覚えます。これは心理学で「ゲシュタルト心理学」によるもので、脳が物事を全体的に捉え、バランスのとれた状態を好むためです。このため、何か欠けているとそれが浮き彫りになりやすくなるのです。
3. 自己成長や達成のための意識
欠けている部分や不足している点に注目するのは、自己成長や問題解決のために役立ちます。例えば、目標や理想があるときに「今の自分に足りないもの」や「改善点」に意識が向くことで、より良い自分に近づこうとする向上心が生まれます。これも、欠けた部分を探して埋めようとする心理的な動機付けの一因です。
4. 記憶と認知のバイアス
人間の脳は、平凡なものよりも変わったものや不完全なものの方が記憶に残りやすい傾向があります。たとえば、文章の中の誤字や建物の壊れた部分など、普通とは違うものが自然と目に留まるのは、こうした認知バイアスによるものです。これによって注意が欠けた部分に向かいやすくなります。
5. 社会的な影響
また、他人や社会からのフィードバックによっても、自分の欠けている部分に意識が向きがちになります。他人が指摘するところは「改善すべきポイント」として意識に残りやすく、結果として欠けている点により注目するようになることもあります。
要は本能であり生き抜くための手段方法のようですね。 無意識なのでこれは意識化して満たされていることへの感謝に向けた方が良さげです。 こんなことばかりやっていたら自己肯定感が低くなりうつ病になりやすいでしょう。