フェノコピーとは

フェノコピー

 

遺伝に欠損があるわけではないのに、遺伝病のような症状が発症することをいうそうです。 

 

1. 環境因子によるもの

遺伝子変異を持っていなくても、外的要因によって似た症状や形質が出現することがあります。

  • 薬剤や化学物質:特定の薬や毒物によって、遺伝性疾患と同じような症状が現れる。
    • 例)サリドマイド児(四肢の形成異常) → これは遺伝ではなく、胎児期にサリドマイドという薬を服用した影響。
  • 栄養不足やホルモン異常:栄養の欠乏やホルモンバランスの乱れで、遺伝病と似た症状が出る。
    • 例)ビタミンD不足によるくる病(骨が弱くなる病気)は、遺伝性くる病と見た目が似ている。
  • ウイルスや感染症:特定のウイルス感染が、遺伝的な神経疾患と似た症状を引き起こすことがある。
    • 例)ポリオ感染での麻痺は、遺伝的な神経疾患(脊髄性筋萎縮症)と似た症状を示すことがある。

 

2. 行動や心理的要因によるもの

一部のフェノコピーは、心理的・行動的な影響によっても発生する可能性があります。

  • ストレスやトラウマによる身体的変化
    • 例)長期間のストレスで白髪が急増(遺伝的な白髪と見た目が似る)。
  • プラシーボ効果やノセボ効果(心理的影響が身体に変化をもたらす)
    • 例)薬を飲んでいなくても「副作用が出る」と信じると本当に体調不良を起こす。
  • 心因性の症状(転換障害など)
    • 例)心的ストレスで、一時的に歩けなくなる、話せなくなる → 遺伝的な神経疾患と似た状態。

 

遺伝病だと思って遺伝子を調べたら、遺伝子に欠損はなかったということが分かり名付けられたのでしょうねえ。