美しき緑の星
美しき緑の星
フランスで公開になったとたん出禁になった映画です。 フランスでやばいとなりました。
その理由は以下の通りです。
『美しき緑の星(La Belle Verte)』の思想的背景には、現代文明・資本主義社会に対する強烈な批判と、精神性・自然回帰・オルタナティブな生き方への提案があります。これを以下の観点から解説します。
1. コリーヌ・セロー監督の世界観と思想
◉ 監督自身の背景
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コリーヌ・セロー(Coline Serreau)は、哲学・演劇・政治・フェミニズム・環境運動など多彩な分野で活動してきた思想家でもあります。
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彼女は消費社会や官僚主義を痛烈に批判し、「人間性の回復」や「霊的な進化」をテーマとする作品を多く残しています。
◉ 価値観の根底
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人間の精神性の成長こそが社会の進化であるという視点。
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テクノロジーや権力ではなく、「思いやり・共感・自然との調和」が文明の指標であるという考え。
2. 映画に表現された思想的キーワード
① 反資本主義・脱貨幣社会
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美しき緑の星には「お金」も「所有」も存在しない。
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→ 現代社会における経済的競争・搾取・支配構造が、いかに人間性を歪めているかの風刺。
② 非暴力・非権威主義
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警察・医師・教師・政治家など、社会的権威がことごとく茶化される。
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→「肩書き」や「制度」に依存することで、個々人の本質が見えなくなっているという問題提起。
③ スピリチュアルな目覚め(覚醒)
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主人公たちは「デコネクション(切断)」という超常的な能力で、地球人の思考の枠組みを外す。
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→ これは比喩的に「マインドセットの転換」「固定観念の破壊」「真の自己への回帰」を意味している。
④ 自然との共生
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緑の星の人々は自然のリズムに沿って生き、不要なものを持たず、精神性でつながっている。
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→ 現代の都市生活やテクノロジー依存と対比して、持続可能な生き方を提示。
⑤ 女性性・母性的価値の再評価
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映画では女性(母親や自然とのつながりを象徴する存在)が中心に描かれる。
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→ 競争や支配よりも、「育む・受け入れる・共感する」という価値へのシフトを示唆。
映画が伝えたかった「問い」
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いま私たちが当たり前と思っている社会制度や価値観は、本当に幸せを生み出しているのか?
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社会の「正常」は、もしかして「異常」を正当化しているだけではないのか?
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人間はもっと自然で自由で精神的に豊かな存在になれるのではないか?
これらの問いは、いわば**“文明批判”のメッセージ**であり、それゆえに社会にとって“危険な問いかけ”と見なされた可能性があります。
哲学・思想的ルーツとの関係
思想・哲学 | 関連する要素 |
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トランスパーソナル心理学 | 個を超えた意識・集合的無意識への接続 |
ディープエコロジー | 自然と人間の平等な価値の再評価 |
アナキズム思想 | 権力や国家の否定、自己決定性の重視 |
東洋思想(禅・道教) | 無為自然・非所有・精神性の重視 |
フェミニズム | 男性的権力構造からの脱却、母性的原理の回復 |
これは映画にしたので出禁になったのでしょうが、宮崎駿監督にアニメにしてもらっていたら出禁は逃れたかもしないと思いました。
お金使っているの? 肉屋さんで死体の展示場とか、化粧って何? なんで化粧するのとか まあ価値観が問われるような質問がどんどんされ、何をいっているのかと頭がひっくり返るように感じました。
今は奇特な方がいて日本語版のDVDを4000円くらいで販売してくれているし、ニコ動画で無料で見れますので是非ご覧ください。
いかにこの社会が作られた社会で不自然であるかを認識できるようになります。