ツボとリンパの相関性は

ツボとリンパの相関性は

 

ツボは解剖学的にみえないです。リンパは解剖学的には見えそうで見えない存在です。

以前からツボとリンパは相関性があるのかどうか疑問でした。

以下纏めてみました

 

「つぼ(経穴)」とは?

  • 東洋医学の概念で、気(エネルギー)や血の流れを調整するポイント。

  • 経絡(けいらく)というエネルギーの通り道の上にあり、鍼灸や指圧で刺激される。

  • 科学的には神経束や筋膜、血管の集中点とされることが多い。


「リンパ」とは?

  • 西洋医学の概念で、免疫老廃物の排出を担う流体システム。

  • リンパ節、リンパ管、リンパ液からなり、血管とは別の経路をもつ。

  • リンパの流れが滞ると、むくみや免疫低下が起こる。


つぼとリンパの相関性(重なり)

項目 内容
✅ 位置の一致 一部の経穴(つぼ)は主要なリンパ節の近くにあります(例:鎖骨下・腋窩・鼠径部など)。
✅ 機能の共通点 両者とも「流れの滞りを解消する」という観点で使われます。つぼ刺激でリンパの流れが改善されることも。
✅ 実践的応用 鍼灸や指圧では、つぼを押すことでリンパ循環の改善、むくみの軽減、免疫調整を目指すことが多いです。
⚠ 解剖学的差異 経絡やつぼは西洋医学的に実体が確認されていない。リンパは解剖学的に存在が確立している。

例:つぼとリンパが交差するポイント

経穴名 リンパ節の位置 効果例
天窓(てんそう) 頸部リンパ 首のこり、喉の不調
巨髎(こりょう) 顔面リンパ 鼻づまり、顔のむくみ
気舎(きしゃ) 鎖骨リンパ節 呼吸器系、むくみ
足の三里(あしのさんり) 膝下リンパ 胃腸改善、全身免疫

まとめ

  • つぼとリンパは「異なる医療体系」からの視点だが、実際の身体の反応では重なりがある。

  • 東洋医学では「気と血の流れ」、西洋医学では「体液と免疫の流れ」を見ているが、流れを整えるという目的は共通

  • リンパマッサージに経穴刺激を組み合わせると、相乗効果が期待される

 

頭・顔まわりのつぼとリンパ対応表

経穴名 部位 対応するリンパ節 主な作用・効果
額窓(がくそう) 額・前頭リンパ 額のむくみ、目の疲れ
太陽(たいよう) こめかみ 側頭リンパ節 眼精疲労、偏頭痛、顔のむくみ
迎香(げいこう) 鼻の両脇 顔面・上顎リンパ 鼻づまり、花粉症、むくみ
地倉(ちそう) 口角の外側 頬リンパ節 ほうれい線、リフトアップ
頰車(きょうしゃ) 下あご角 顎下・耳下腺リンパ節 あごのむくみ、歯の痛み

🧣 首・肩まわりのつぼとリンパ対応表

経穴名 部位 対応するリンパ節 主な作用・効果
天窓(てんそう) 首の側面 頸部リンパ節 首こり、喉の腫れ
天鼎(てんてい) のど 頸部リンパ節 咳、声枯れ、甲状腺
鎖骨中(さこつちゅう) 鎖骨中央 鎖骨下リンパ節 上半身全体のリンパ排出の要
肩井(けんせい) 肩の中央 鎖骨~腋窩リンパ節 肩こり、頭痛、冷え
曲垣(きょくえん) 肩甲骨周辺 背部リンパ節 背中のハリ、免疫調整

💪 腕・手まわりのつぼとリンパ対応表

経穴名 部位 対応するリンパ節 主な作用・効果
曲池(きょくち) 肘の外側 上腕リンパ節 皮膚疾患、むくみ、冷え
内関(ないかん) 手首内側 前腕リンパ流の出入口 自律神経、胃の不調
合谷(ごうこく) 手の甲 手指リンパ 頭痛、肩こり、免疫促進

🩷 胸・腹部のつぼとリンパ対応表

経穴名 部位 対応リンパ 主な作用・効果
膻中(だんちゅう) 胸骨中央 胸部リンパ節 呼吸器、循環器、感情安定
中脘(ちゅうかん) みぞおち 腹部リンパ(上部) 胃もたれ、消化不良
関元(かんげん) 下腹部 腹部リンパ(下部) 冷え、婦人科、免疫力

🦵 足・脚まわりのつぼとリンパ対応表

経穴名 部位 対応リンパ節 主な作用・効果
足の三里(あしのさんり) 膝下 膝窩・下肢リンパ節 全身の免疫向上、胃腸改善
陰陵泉(いんりょうせん) 膝内側 膝・鼠径部リンパ節 むくみ、婦人科系、排尿改善
三陰交(さんいんこう) 足首内側 下肢・骨盤内リンパ 生理痛、冷え、内臓調整
太谿(たいけい) 足首 下腿リンパ節 腎臓系、冷え改善
承山(しょうざん) ふくらはぎ 下腿・膝裏リンパ節 足の疲れ、むくみ解消

 

 

ツボとリンパでは役割が違いますが、ツボの位置とリンパの位置が微妙に一致しているなんて神秘的です。

前の記事へ

«