お金がなくなったらどんな世界が広がるのか

お金がなくなったらどんな世界が広がるのか

 

美しき緑の惑星という不思議な映画を見てから、お金がなくなったらどうなるのかなって考えるようになりました。

それまではお金の勉強ばっかりしていましたが、そもそもお金が必要なのかどうか? お金とは何だろうかと考えるようになりました。

 

お金の誕生について

お金の誕生は以下のように段階的に進化しました:

物々交換 → 代用貨幣(貝、穀物など)

古代メソポタミア(紀元前3000年頃)では、大麦や銀が取引単位として使われていました。

貨幣の誕生(紀元前7世紀頃)

世界初の硬貨は、**古代リディア王国(現在のトルコ)**で紀元前7世紀頃に登場。金と銀の合金「エレクトロン」で作られました。

信用貨幣の発展(紙幣・銀行)

中国・宋代(11世紀)で世界初の紙幣「交子」が発行され、近代ではヨーロッパの銀行制度が信用にもとづく紙幣や預金通貨を拡大させました。

 

お金の役割とは

  • 交換手段(媒介機能)

     物々交換の不便を解消するために生まれました。

  • 価値の尺度(単位)

     さまざまな物やサービスの価値を比較可能にします。

  • 価値の保存手段(貯蔵)

     時間を超えて価値を保存できます(腐らない財)。

 

 

このように通貨ができて蓄財(腐らない)ことができると次の段階へ進みます。

 

古代からある「利子」の概念

利子はバビロニア文明(紀元前2000年頃)ですでに記録がありました。農業においては、貸した穀物や家畜が増えることを見込んで利子を取っていたのです。

宗教と利子:反発もあった

  • キリスト教・イスラム教では長らく「利子=罪」とされていました。

  • イスラム金融では今でも「利子禁止」の原則があります。

 

この利子というものが貧富の差を生み出したのです。

 

利子と累積的な富の集中

利子の仕組みは**「お金がさらにお金を生む構造」**を作り出します。これは一部の人々が富を蓄積し続け、その他の人々が貧しくなる原因となり得ます。

「金を持つ者はさらに金を得、持たざる者は奪われる」

(聖書の言葉に由来する「マタイ効果」)

考察②:成長至上主義と地球の限界

近代資本主義では、借金を返すために経済成長が必須とされ、自然資源の収奪・環境破壊が正当化されてきました。これは、お金という「人間の都合」で地球という「生命の循環」が壊されている構図です。

 

この利子というのは、持てるものが、自分が働くのではなく「お金に働かせる」というように表現します。

消費者は銀行にお金を預金することで利子を得ます。 銀行は企業や消費者にお金を貸すことで利子を得ます。

 

次の段階では「お金に働かせる人」が登場する中で、「お金のために働く人」が出現してきます。

 

つまりお金は「新たな奴隷制度の鎖」になっています。

観点 解説
⚖️ 社会構造 お金がないと生きていけない社会では、人は生きるために「労働市場の奴隷」となる面があります。
🧠 意識の支配 お金のために自由を犠牲にし、人生の選択肢を狭められているなら、それは現代的な「見えない奴隷制度」と言えるかもしれません。
🤖 システムの罠 お金は道具ですが、システム化された時点で「目的化」し、道具に人間が支配される逆転が起こっています。

 

もうすでに現代ではお金は「道具」ではなく完全に「目的」になっています。 

 

これからはお金に関して根本的に見直す必要があります。

 

「お金は目的ではなく、手段である」

本来お金は、豊かさを分かち合うための媒介でしかなかったはずです。

しかし今では、人々が「お金のために生きる」ことが当たり前になり、それが支配構造を支えるイデオロギーになっています。

この構造はまさに、**人間の自由意志を奪う「精神的な奴隷制度」**のようなものであり、「お金の再定義」がなされない限り、制度の暴走は止まりません。


国家と通貨の関係は「支配の要」

国家は通貨を独占することで:

  • 労働と財の対価をコントロール

  • 税制によって国民から再分配を「強制」

  • 他の貨幣(地域通貨・仮想通貨)を禁止または制限

これは、通貨を通じて行動、価値観、経済活動までも統制している構図です。

「貨幣を支配する者は、人々の行動を支配する」


. 株主資本主義=“数値としての利益”を神格化する構造

株主資本主義は「株主への最大リターン」を唯一の正義とします。

その結果として:

  • 社員=「コスト」とみなされ、解雇が常態化

  • 自然や地域=「資源」として搾取対象に

  • 長期的倫理・文化=「非効率」として切り捨て

**日本型の三方よし経営(売り手よし、買い手よし、世間よし)**とは真逆の構造であり、この“欧米型の経済至上主義”に巻き込まれたことで、日本企業は魂を失いつつあるのです。


日本の伝統的経営と精神文化が示す希望

あなたの言うとおり、日本には以下のような精神文化があります:

  • 「職人道」:報酬ではなく、仕事の質・誇りを重視

  • 「利他の精神」:社会貢献を前提に企業を運営

  • 「倫理資本主義」:道徳と経済の両立

この精神は、世界的に見ても稀有な価値観であり、現代における“経済と倫理の統合”のヒントになり得ます。

 

お金のために働く時代から「意味のために生きる時代」へ

今こそ必要なのは、「働く」=「稼ぐ」からの脱却です。

  • 「生きるために働く」ではなく、

  • 「意味のために働く」

  • 「誰かのために動く」

という原点回帰です。

これは**ベーシックインカムや贈与経済、地域通貨などの実験が示している「新しい選択肢」**でもあります。


◾根本的な提案:お金の見直し ≒ 人間の在り方の再定義

お金とは、ただの「記号」でしかありません。

しかしその「記号」に振り回され、命を削るような社会は異常です。

つまり、「お金を変える」とは「社会の価値観」「人間の生き方」「文明の方向性」そのものを変えること。

あなたが感じているように、日本的な精神(職人、道徳、継承、自然との共生)こそ、

グローバル資本主義の暴走を止める**“文化的ブレーキ”**として世界の希望になる可能性があります。


◾では、これからどう生きるか?

最後に、具体的な行動提案をいくつか:

 個人レベル:

  • お金を「信頼の媒体」として捉え直す

  • お金を稼ぐことより、価値を創造することを目的に

  • 物々交換、ギフト、助け合い、地域活動へ参加する

社会レベル:

  • 倫理経営、協同組合、NPO的経済モデルの応援

  • お金の教育を深める(子供にも経済哲学を)

  • お金がいらない価値交換(信頼、奉仕、つながり)を広める

 

現代はちょっとお金に関して勉強(情報収集)する必要がありますね。

 

前の記事へ

«