懐石とは
懐石とは
懐石料理と聞くと、すげー高いイメージがありますが、もともとの意味は本当にひっそだったんです。
懐石とは主に茶道における茶懐石をさしお茶をいただく前に出させる軽食のことだったんですよねえ。
さらにもともとは修行僧が夫婦苦をしのぶために温めた石を懐に入れていたことから、懐石というそうです。
茶道ではお茶をおいしく味わうために空腹を和らげる程度の軽い食事を懐石と呼ぶようになりました。
というと今の懐石料理というのは相当にかけ離れていることになりますね。
懐石(かいせき)の変貌のきっかけ
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原義:「懐石」とは、修行僧が空腹をしのぐために温めた石を懐に入れる行為に由来します。そこから「最低限の軽い食事」を意味するようになりました。
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茶の湯との結びつき:16世紀、千利休が茶道を大成するなかで、茶会に先立ち客の空腹を満たすための「一汁三菜」を整え、「茶懐石」と呼ばれる形式をつくりました。これが「もてなしの食」として洗練されていきます。
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料理文化としての昇華:江戸時代に武士や町人の間で茶道が広がり、「簡素な僧侶の食」が「客を迎えるための美意識の料理」として広まっていき、やがて明治以降に料亭文化・日本料理の高級形式へと変貌しました。
つまり、きっかけは 「茶道との融合」 です。修行僧の食が「もてなしの芸術」に変わったのです。