夜交藤エキスパウダー

夜交藤エキスパウダー

 

夜交藤という名称はネムノキの英語名のようないやらしい意味ではなく、夜、蔓がのびて交わることから名前がついています。

このエキスの原料は何首烏(かしゅう)の地上部です。 何首烏は46通知では医薬品に分類されていますが、地上部、つまり夜交藤は食品に分類に分類されています。

 

何首烏は発毛、白髪、強壮薬として有名です。何さんが食べたら首から上が烏のように真っ黒になり、130歳まで生きたという伝説の生薬えす。

 

なぜかこの何首烏の地上部は睡眠薬として中国では医薬品として使用されています。 実に不思議な植物です。

 

作用機序はセロトニン誘発作用です。 脳内も消化器系もセロトニン誘発させます。

 

脳内に十分に誘発されたセロトニンは夕方にはメラトニンに代謝されて、自然な眠りを誘発させます。

 

日本では睡眠障害が多く見受けられています。  

 

睡眠の障害には入眠障害、早朝覚醒、熟眠障害の3タイプがありますが、すべてにおいて効果が期待できます。

 

 

中医学的には「養心安神・養血通絡」の効能であり、主に「心血不足」や「肝血虚」による精神不安・不眠・夢多き眠りに用ります。

鎮静・抗不安作用があり、夜の自律神経バランスを整える働きがあるとされます。

 

 

*養心安神とは何か

養心(ようしん)=「心(こころ)を元気にする」

中医学での「心」は、西洋医学の「心臓」ではなく、**精神・意識・睡眠をつかさどる中枢(メンタル)**という意味です。

「養心」は、心のエネルギーや血(けつ)を補って、心の働きを安定させること

🔹 安神(あんしん)=「精神を落ち着かせる」

「神(しん)」は中医学では精神・意識・思考活動のこと。

「安神」は、神経の興奮や不安を鎮め、心を穏やかにすること

以下のような症状に対して使われます:

状態 中医学的な原因 養心安神の働き
寝つきが悪い 心血虚(心に栄養が足りない) 心を養って自然に眠れるようにする
夜中に何度も目が覚める 心腎不交・陰虚火旺など 神経を鎮めて眠りを安定させる
不安感・動悸・緊張しやすい 心陰虚・肝気上逆など 精神を安定させ、落ち着きを取り戻す

*養血通絡とは何か

🔹 養血(ようけつ)=「血を補って、体と心に栄養を与えること」

中医学では「血(けつ)」は単なる血液ではなく、身体や精神に栄養と潤いを与えるエネルギー

「養血」は、不足した血を補い、血の質と量を良くすること

疲れやすい・めまい・顔色が悪い・不眠・動悸など、「血虚(けっきょ)」の症状に用いられます。

 

経絡は、いわば**体中のエネルギーと血液の“道路”**のようなもの。

「通絡」は、その道路(経絡)の詰まりを解消して、気血が体のすみずみまで巡るようにすること


養血通絡が必要な状態とは?

症状 中医学的な見方 養血通絡の目的
手足のしびれやこわばり 血虚+経絡の詰まり 血を補いながら巡りを良くして、しびれを改善
筋肉や関節のつり・痛み 血行不良+血の不足 血液を充実させて、通りをスムーズにする
睡眠が浅くて夢ばかり見る 心血不足で「神」が安定しない 血を養い、神経や精神を安定させる
冷えや血行不良 血が足りず、巡りも悪い 血の量を増やし、温かく巡らせる
 
中医学的にみても実に重要な生薬であることは間違いはありません。
またこの生薬は日本では全く利用されていません。